私の複視は両眼性でした。複視は二つに分類されるらしい。単眼性の複視と、両眼性の複視。単眼性のそれは、片方の眼を隠して、ひとつの眼で見ても、ものがダブって見え、両眼性は、片方の眼を隠して、単眼で見ると、ひとつに見えるが、両眼で見ると、ものがダブって見える。
両眼性の複視は、左右の眼球の位置がずれて、斜視のような状態になったもの。眼球の位置が横にずれていれば、左右に同じ像が二つ見え、眼球の位置がたてにずれていれば、上下に同じ像が二つ見える。私の場合は縦に少し回転(10度から15度程度)したようなズレかたでした。
事故で頭を打ったときの衝撃で両眼を動かす筋肉とそれを制御する神経系がダメージを受け斜視のような状態になったようです。幸い眼球自体に損傷はなかったので両眼性の複視で済んだのだと思います。ダメージの割合は左目が80%、右目が20%くらい。
症状は座った状態で頭を左側90度に傾けた時だけ正常に見えました。それ以外の状態では物がダブって見えて、右側頭部が下側になったとき、一番ずれかたがひどかったです。骨折で体を自由に動かせず、いろいろな姿勢で頭の位置や角度を変えて複視の状態をチェックできずにいたので、複視の症状の全貌を把握できたのは数ヶ月でした。
事故後2ヶ月ほどは、たいしたリハビリもせずメチコバールというビタミン剤を服用していました。右腕と左膝を骨折していて車椅子状態だっため、そちらの治療がメインで目のほうは自然治癒任せ。もちろん眼科には通院していました。目のリハビリは退院後にインターネットで調べて独自に考えました。今でも実践しています。現在は90%近く回復。ただ寝不足などで眼精疲労がたまると一時的に以前のダブった状態に戻ります。ひどいときは数日、元に戻らないこともあります。疲れが取れると回復しますが。
回復中は、頭の位置、角度によりますが、対象をじっと見ていると下のアニメ画像のようにズレた像が一致しようとするように動いて見えることが頻繁に起きました。
このような変化が見られる場合は特別なリハビリをしなくても4、5週間ほど経つと安定して一致するようになります。それ以外の場合は自分で考えたリハビリ方法を続ける過程で徐々に一致する範囲が増えていき、一致している時間も長くなって安定していくようになりました。
半年ほどかかって、ずれた像が一つに見えるよう、目の動かし方を新たに学習したような感じです。気の遠くなるようなリハビリ量です。
このブログで紹介するリハビリ方法は外科的に眼球の位置を調整しなくても済む比較的軽度のズレで苦しんでいる方にしか参考にならないかもしれません。
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